許炯/Xu Jiong
中国人アーティストのシュー・ジョンは1983年に杭州で生まれ、現在は北京で活動を行っている。彼は中國美術學院で書道を専攻し、中国の伝統的な書の材料と技法を利用した絵画の実践を行っている。中国の書については、しばしば厳格な構図のルールを伴う実践として、私たちの文脈の外にある一連の伝統的な美的価値が論じられる。しかしシューの実践は伝統的、文化的、個人的な要素との対話と関わりつつも、これらの慣習を超えて、抽象的な線、繰り返されるシンボル、書道のキャラクター、グラフィティなどと混交し、現代的な空間へと連続している。
主な個展に、2019年「Self-Portrait」Each Modern,(台北)、2017年「I saw Jia Dao」aura gallery(台北)・CANS Art Space(台北)、2016年 「Wind in the Pines」 CANS Art Space(台北)、2015年「All Things are in Me」aura gallery(台北)、2015年「Da Gaun」aura gallery(北京)など。2015年に、aurastudioより作品集「All Things are in Me」が出版された。
「山水」シュー・ジョン
人生は、多くの人にとって「2020年以前」と「2020年以降」に分断されてしまうのだろう。しかし、自分にとってはそれほど大きな変化はない。家にいて、読み、書き、お茶を飲み、花を育てる。
私は西側に住んでいる友達が羨ましく思う(北京の西側からは、山々を眺めることができるのだ)。
そう、彼女は毎日山を見ることができる。北の高い山脈はいつも魅力的なものだ。彼女は、山は山だと言う。私たちが掘り返さなければ、山はいつも山なのだと。彼女は私が江南で生まれたことを羨やんでいる。江南は湿気の多い街で、Wu(吳)やNong(儂)の訛りが空気中に溢れている。それはまるで映画のようだ。江南は素晴らしいと思うが、私は戻らない。
私の恋人は海の近くに住んでいる。暑くなりすぎる前にビーチに行くかどうか、時々私は彼に聞く。答えはいつもノーだ。
私が今住んでいる家は、東と西に面している。朝に夕に、太陽の光が私の部屋を満たす時、異なる光と影が現れる。それらはあっという間に変化し、消える。私がふと見上げた時、もうそこにはないことがある。
悲嘆や苦悩があっても、春は来た。季節は未だにはっきりとしている。そして今、春が去っていく。
許炯/Xu Jiong
中国人アーティストのシュー・ジョンは1983年に杭州で生まれ、現在は北京で活動を行っている。彼は中國美術學院で書道を専攻し、中国の伝統的な書の材料と技法を利用した絵画の実践を行っている。中国の書については、しばしば厳格な構図のルールを伴う実践として、私たちの文脈の外にある一連の伝統的な美的価値が論じられる。しかしシューの実践は伝統的、文化的、個人的な要素との対話と関わりつつも、これらの慣習を超えて、抽象的な線、繰り返されるシンボル、書道のキャラクター、グラフィティなどと混交し、現代的な空間へと連続している。
主な個展に、2019年「Self-Portrait」Each Modern,(台北)、2017年「I saw Jia Dao」aura gallery(台北)・CANS Art Space(台北)、2016年 「Wind in the Pines」 CANS Art Space(台北)、2015年「All Things are in Me」aura gallery(台北)、2015年「Da Gaun」aura gallery(北京)など。2015年に、aurastudioより作品集「All Things are in Me」が出版された。
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